おしゃべりマジシャンで有名な、マギー司郎さん。
ハンカチを使った手品など、彼の芸風は、どのようにして、生まれたのでしょうか?
こういった疑問にお応えします。
こんにちは、週末マジシャン・バッザです。
マジック歴25年、会社員のかたわら週末に、施設、イベント、飲み会でマジックを披露するほか、手品講座を依頼される週末マジシャンです。
こういった私が、解説していきます。
今回は、マジシャンのマギー司郎さんについて紹介します。
「赤は今日休みなんだよね」「縦じまのハンカチが横じまに変わる」など、テレビおなじみとなったマギー司郎さんの芸風は、どのようにして生まれてきたのか、探っていきます。
そのほか、マギー司郎さんの鉄板フレーズなども、まとめています。あなたがマジックを披露するときの参考にお役立てください。
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マギー司郎 プロフィール
芸名 マギー司郎
本名 野澤 司郎
生年月日 1946年3月17日
出身地 茨城県真壁郡下館町(現在・筑西市)
血液型 A型
師匠 マギー信沢
所属 オフィス樹木
テレビ出演で有名になるまで
マギー司郎さんは、小学校5年生の頃に、マジックの魅力にとりつかれます。
17歳で上京し、プロマジシャンを目指す。
バーテンのアルバイトをしながら、マジックスクールに通い、20歳で、道頓堀の劇場で、初舞台を踏みます。
当時の芸名は「ジミー司」で、音楽に合わせてトランプを扱うなど、正統派のマジックを披露していました。
1968年、22歳で、「マギー信沢」に弟子入り。
1980年34歳の頃に「お笑いスター誕生」で7週連続勝ち抜き、これがきっかけで、テレビに出演するようになりました。
マギー司郎の結婚観
マギー司郎さんは、20代で、2度結婚して、2度離婚しています。
現在は独身であるが、子どもがいます。
マギー司郎さんは、テレビ出る前の30代前半の頃、フランス人女性と恋愛して生まれた子どもだそうです。息子さんはアメリカにいるとのこと。
結婚は、合う人もいれば、合う人もいるといった考えのようですね。
刑務所にも慰問
社会貢献として、刑務所への慰問は40年以上も続けています。
マギー司郎のお弟子さんたち
マギー司郎のお弟子さん、12人います。
「耳がでっかくなっちゃった」で有名なマギー審司さん。彼は、3番目の弟子にあたります。
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2番目のお弟子さんである青木和彦さんは、手品師ではなく、俳優業をしています。
マギー司郎さんは、お弟子さんたちには、マジックは教えないが、生き方そのものを伝えています。
マギー司郎は、率先して掃除をします。
そのような姿を見て、掃除をする子もいればしない子も出てくる。
掃除をしていないのに、「やりました」という子もいる。
マギー司郎さんは、
「芸事は、本当に純粋にならないと成立しない」ということを、うるさがられても伝えている、といいます。
「今日は休みなの」ハンカチネタが、生まれたきっかけ
マギー司郎さんは、劇場やキャバレーでマジックを披露していたときのこと。
先輩からハンカチマジックを教わった。
「なんでも好きな色に変えるから、何色がいいですか?」と言えば、お客さんは「赤色」と言うからと、教わったそうです。
そこで、「赤色のハンカチ」を仕込んでいました。
しかし、実際にそのネタをやったら、お客さんからは「ピンク」と言われた。
ピンチになり、苦し紛れに出たセリフが「あ~すみません、ピンクは休みなんです」だったとのこと。
切羽詰まってでてきたセリフがきっかけとなり、マギー司郎さんの芸風が確立していきました。
人間は、追いつめられると、とっさにと言葉が出てくることを体験した。
マギー司郎さんが、必死でしゃべらなければならかった、経験がある。
それは、劇場でマジックをしていた頃だった。
1日に4~6回もネタを披露しなければ、ならなかった。
どうしてもネタ尽きてしまう。
そんな状況からでてきたのが、おしゃべりマジックだったと言います。
マギー司郎さんの手品に対する考え方
マギー司郎さんの手品では、よく種明かしをしますが、どうしてこのようなスタイルになったのでしょうか?
マギー司郎さんには、こんな考えがあります。
それは、お客さんは、いきなり手品を見せられると、「見破らないと負け」という意識になってしまいます。
そのとき、分からなかったら、クイズを見ているようで、悔しい思いにさせてしまいます。
そうなると、お客さんは手品を見て楽しいとは、思わなくなる。
マジシャンには、それぞれの考え方があり、同業者からは、そんなのはマジックではないと、批判されたこともあります。
しかし、マギー司郎さんが考える手品は、マジシャンが、ドヤ顔をして「どうだ!」という態度を見せることは、よくないことであるという。
「種明かし」をして、お客さんと対等の関係性になる。
そのうち、1個か2個は、「分からないのがあってもいいよね」というスタンスなのです。
なぜ、マギー司郎はテレビでウケたのか?
マギー司郎さんは、1980年、お笑いスター誕生に出演して、7週連続勝ち抜きを果たします。
テレビでウケるようになったのは、本人いわく「とりつくろわない姿」だと言います。
マギー司郎さんは、テレビの前でも、「無防備の自分をさらけ出していた」とのこと。
キャバレーなど劇場でやっていたスタイルを、そのまま披露していたところだと言います。
マギー司郎さんの座右の銘は、「自分の弱点は武器になる。弱点をさらけ出せば人は強くなれる」です。
マギー司郎の鉄板おしゃべりネタ
ここでは、マギー司郎さんが、テレビなどで披露してきた鉄板のおしゃべりフレーズを紹介します。
あなたがマジックを披露するときにも、役立つものがあるかもしれません。
- 「縦じまのハンカチを横じまにします」
- 「コカ・コーラがペプシに変わりました」
- 「麦茶をウーロン茶になりました」
- 「コシヒカリをササニシキになりました」
- 「ハンカチがつながるまでに2日かかる、今日は特別に2日前にやったものをお見せします」
- 「赤?赤は先週で終っちゃった」
- 「千円を二千円にするには、千円札2枚ないとできないからね」
- 「こうやって破いた紙が、つながらないのは、知っているよね」
マギー司郎のハンカチネタがテレビで披露
2016年10月2日に放送された「立川志らくの演芸図鑑」にマギー司郎さんが出演。
赤と青のつながったハンカチを取り出しました。
使っているネタは、「チェンジングハンカチーフ」という、一般の人もやるような手品グッズです。
マギー司郎さんは「何色に変えてほしい」とお客さんに聞きます。
お客さんが「ピンク」と答えると、「ピンクは今日休みなのよ」と定番の切り替えし。
ここで、お客さんが笑います。
分かっていても面白いというのは、まさにこのこと。
使っているネタは、本当にシンプルなもの。
それでいて、見ているお客さんも常に笑顔にする。
大切なのは、マジックのすごさではなく、いかにお客さんの心をとらえることができるか、ということなのでしょう。
どんなにスゴい、テクニックやマジックができたとしても、それがイコール、お客さんの心をとらえることとは、一致しないのかもしれません。
マギー司郎さんを見ていると、そんな考えに至ります。
そうでなければ、何十年もテレビの世界で生き残っていないでしょう。
マギー司郎のハンカチネタの動画
マギー司郎さんの出身地である、現・筑西市でのマジックショーの様子が、YouTubeでアップされていました。
マギー司郎さんは、ペーパーナプキンを右の耳に入れて、左の耳から出します。
次は、鉄板ネタの、縦じまのハンカチを手の中に入れると、横じまになる手品を披露。
次は、種明かし付きのマジック。ここでも大ウケです。
千円札を見せてから、八つ折りにします。
たたんだ千円札をヒジでこすると、二千円になると言います。
右にヒジをこすり、左のヒジでもこすります。
そして、その千円札をもむと、2千円になります。
ここで会場が「シーン」となります。
ここでマギー司郎さんは、「これは、覚えてみたいなぁー、という静けさですね」と言って、再び、会場をわかせます。
続けてこう言います。
「やり方は簡単ですけど、千円を2千円にするには、2千円ないとできませんからね」と、ここでも大爆笑です。
ここから、種明かしをしますが、終始、会場をわかせています。
千円札を右のヒジでこすっているときに、首の後ろに隠していた千円を取ってきます。
あとは、千円札を重ねて、ゆっくりともみます。
「ゆっくり広げると、なんと、千円が一瞬にして、二千円になった感じが・・・味わえる手品でした」
最後の締めのセリフも決まって、大うけです。
https://youtu.be/xXCUQejQquc?list=PLLymwIt4gwcvhGWPAgytcy4zoaMlNeTjs
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マギー司郎の手品は真似できない
マギー司郎さんの手品を見ていると、勉強になります。
いつも自分のペースを崩さず、マイペースで淡々と笑いを取りながらマジックをこなす。
その安定感のスゴさがあります。
マギー司郎さんは、お弟子さんたちに手品を教えることはないと言います。
なぜなら、手品そのものは、誰でもできるようなネタを使っているから。
手品そのものを見たら、自分の方がもっと上手いと思う人は、いると思う。
しかし、自分の芸風は伝えることができないから、と言います。
おそらく、気負わないスタイルが、そのままの芸風になったため、誰でも真似できるものでは、ないのでしょう。
誰からも愛される人間性が、そのまま芸風に生きてきたのかと考えます。
マギー司郎さんは、「みんなと同じじゃなくてもいいんだよ。ダメなところは自分の財産。弱点はいつか武器になる」と伝えています。
そんな、マギー司郎さんの幸福論を綴った本を紹介します。
最後に
今回は、マギー司郎さんのハンカチ芸が生まれたきっかけなど、について紹介しました。
すでに70歳を超ているマギー司郎さんは、100歳になってもシャキッとして、舞台に立っていられることが、理想だと言います。
また、お年寄りにも、積極的にマジックをやってもらいたいと思っていて、これからは老人ホームに行って、マジックを見せたり、教えたりしていきたいとのことでした。
まだまだ、マギー司郎さんの活躍に期待したいと思います。
マジックは、人を楽しませることができて、自分も楽しむことができる、そんな魅力があります。
あなたも、まずは簡単な手品を覚えて、その魅力にハマってみてはいかがでしょうか。
まずは、簡単なハンカチを使った手品を紹介しますので、ご参考ください。
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